『最強の暗記術』感想・口コミレビュー | 心と体が健康になるブログ

『最強の暗記術』感想・口コミレビュー

「最強の暗記術」という本を読んだので感想・口コミレビューを披露します。
あらゆる試験、どんなビジネスにも効く「勝利のテクニック」。

著者の本山勝寛氏は、日本財団子供の貧困対策チーム チームリーダ。
本山氏のウリは、小学校から高校まで地方の公立学校に通い、独学だけで東京大学、ハーバード大学院に合格、という経歴。

その経験を基に「最強の独学術」「16倍勉強法」「一生伸び続ける人の学び方」「今こそ『奨学金』の本当の話をしよう」等"学び"をテーマにした著書多数。

本山氏の暗記術は非常にシンプル。
「暗記作業は早いスピードで7回程繰り返すのが、長期記憶に定着させるのには効果的」と説く。

「7回」というキーワードは、弁護士首席卒業の弁護士、山口真由さんの「7回読み勉強法」や、銀座まるかん創業者にして人生の法則の著書が多い斉藤一人氏も「7回読み」を推奨しており、「7回」と言う回数が共通しており、興味深い。

「暗記を7回繰り返す」が著者の暗記術かと思いきや、全体的には、あれやこれや暗記術が紹介されており、「?」と言う感じになる。

●30分暗記モジュール
英単語の場合、30分間で20単語を暗記するのが目安。
具体的には次の様に行う。
20単語の小テスト⇒暗記(間違った単語)⇒小テスト(間違った単語)⇒さらに間違った単語を暗記⇒これを繰り返す。

全問正解するまでこれを繰り返す。


しかし、「暗記を7回繰り返す」がまた展開される。
1ヶ月で英単語4000語を覚える方法。

①1周目:1日400単語の暗記を10日間=400単語×10日間=4,000語
②2周目:7日間で行う
③3周目:5日間で行う
④4周目:3日間で行う
⑤5周目:2日間で行う
⑥6周目・7週目:1日で4000語をカバー

結局、1週目から6週目に要した日数の合計は、10日+7日+5日+3日+2日+1日+1日=29日となり、約1ヶ月。

但し、これが成り立つには1日で400単語を暗記することが必要。
1日10時間で400単語。
これを1周目は10日間続ける。

この時点で、私のような平凡な人間は、「無理」となる。
結局、本山氏が独学だけで東大やハーバード大学院に合格したのは地頭が優れていたことが大きいと思わざるを得ない。

難関大学等に合格する人の条件は地頭がいい。
具体的に以下の能力が優れている人だと私は思っている。

●理解力
●記憶力
●集中力
●長時間勉強できる持続力(1日10時間以上を1ヶ月以上)

だから、凡人が地頭が優れている人の勉強方法を単純にまねしても同じようには出来ない。

方法論を述べた本にありがちなのが、色んな方法が紹介されて、「何をすればよいの?」となってしまい、結局、何も実践せずに読むだけで終わるというパターン。

本書は、本山氏の個人的な体験を綴ったものであって、科学的な根拠は全くない。
まして、「あらゆる試験に合格」出来る保証もない。

なので、「"最強"の暗記術」とは言えない。

元々、地頭が良い人が実践する記憶術の本と思えば、合点がいく。